宇宙の無重力でも大活躍!
知られざる宇宙用アイテム特集
地球上では当たり前に使える日用品も、無重力の宇宙空間では通用しません。水が浮いてしまう、ゴミが舞ってしまう、インクが出ない…など、多くの問題が発生します。
しかし、宇宙飛行士たちはそれでも日々の生活をこなし、実験をこなし、任務を完遂しています。
それを可能にしているのが、無重力でも使えるように開発された特別な道具たち。今回は、そんな宇宙生活を支えるアイテムたちを一挙紹介します!
① スペースペン|逆さまでも無重力でも書ける奇跡のペン
普通のボールペンは重力に頼ってインクを出す仕組みのため、宇宙ではインクが出ません。その問題を解決するために開発されたのが「スペースペン」。
内部に高圧ガスを封入し、インクを押し出す仕組みにすることで、逆さまでも水中でも、もちろん無重力でもスラスラと書けます。
このペンはNASAが正式採用したもので、現在では市販もされています。水中作業者や山岳登山家にも人気の一本です。
② 宇宙トイレ|超重要!失敗できない宇宙の衛生事情
「宇宙でトイレ、どうするの?」という疑問は誰もが抱きます。無重力では水が使えず、排泄物が漂ってしまうと衛生的にも大問題。
宇宙では吸引式トイレが使われており、空気の流れで排泄物を確実に回収します。音が大きいのが難点ですが、安全性と衛生を両立するためには欠かせない装置です。
ISS(国際宇宙ステーション)には1億円以上かけて開発された新型トイレが搭載され、将来的には月や火星でも使える仕様になる予定です。
③ 宇宙食|味も形も特殊!
無重力では食べ物が浮いてしまい、細かいカスが機械に入り込むとトラブルになります。そのため宇宙食は、ペースト状・ブロック状・真空パックなど、形状にも工夫が満載。
パンの代わりにトルティーヤが使われることも有名です。NASAでは味のバリエーションにも力を入れており、寿司やカレー、和菓子も開発されています!
④ 宇宙用シェーバー|髭を剃るにも一工夫
髭剃り後の毛が漂うと、やはり危険。そこで、吸引機能付きシェーバーが登場。剃った毛を自動的に吸い込むことで、周囲に毛を飛ばさず快適に使えます。
宇宙飛行士は意外と身だしなみを大切にしていて、ミッション中でも整えた顔でインタビューを受けることがあります。
⑤ マジックテープ&カラビナが命綱
モノを置いたらそのまま漂ってしまうのが無重力。そこであらゆるアイテムにマジックテープやカラビナがついており、壁やテーブル、服に留めて使えるようになっています。
一つ道具を失うと命に関わることもあるため、「落とさない工夫」は宇宙生活の大前提です。
⑥ 宇宙用掃除機|ホコリすら命取り
浮いたゴミやホコリが電子機器に入れば、ショートや故障の原因に。宇宙ステーション内は常にクリーンである必要があるため、高性能フィルター付き掃除機が使われます。
掃除もスケジュール管理されており、交代で作業が割り当てられます。宇宙でも「お掃除当番」はあるんです。
⑦ 宇宙でのパソコン操作も特別仕様
パソコンのマウスが使えない無重力では、トラックボールやタッチパッドが重宝されます。また、コード類はすべて固定、USB機器も脱落防止仕様。
ちなみに、宇宙ではLinuxベースのOSが主に使用されています。セキュリティと安定性重視ですね。
番外編:歯磨き・シャンプー・洗顔どうしてる?
歯磨きは飲み込む専用の歯磨き粉を使用。
シャンプーや洗顔は「水を使わない拭き取りタイプ」で済ませます。お風呂には入れませんが、蒸しタオルと専用ローションで清潔は保たれています。
まとめ:宇宙では「不便」が技術を生む!
宇宙での生活は、無重力という特殊環境に対応した道具がなければ成立しません。人間の当たり前を支えるための技術が、宇宙開発のもう一つの側面なのです。
これらの技術はやがて地上でも応用され、私たちの暮らしを便利にしてくれるかもしれません。
あなたの身近な道具にも、宇宙発のテクノロジーが使われているかも?